「商品開発、カフェで提供」財部北中学校跡(曽於市)を活用した職業訓練施設「たからべ森の学校」の堀内加奈子さんが、野生鳥獣肉(ジビエ)を使った商品開発に取り組んでいる。7月に合同会社「財の森」を立ち上げ、鹿児島市やさつま町の女性起業者と連携。1日から森の学校内のカフェで「鹿カツレツ」メニューの提供を始めた。
商品化を思いついたのは昨夏ごろ。狩猟免許を持つ学校関係者から「有害鳥獣駆除した鹿やイノシシを埋設処理している」と聞き、「鹿肉は低カロリーで高タンパク。鉄分も多く、女性に向いている」と考えたという。構想は年末から本格化し、1級フードコーディネーターの杉水流直子さんと商品コンセプトなどを練り上げた。レシピ作りは鹿児島市でフランス料理店「ターブル・ド・シック」を営む寺地貴子さんに依頼。レトルト商品の加工技術は農産加工グループ「Helloさつま」の古田妙子さんからの助言を受ける。10月17日には、たか森カフェであった財部経友会の昼食会に鹿カツレツを提供。「やわらかくておいしい」「臭みがない」と好評で、11月1日から鹿カツのプレート(税込み2千円)とカレー(税込み1,800円)をメニューに加えた。堀内さんは「いろんな人の力を借りて、ようやく商品化にこぎ着けた。種類を増やし、ジビエのおいしい食べ方を提案していきたい」と話している。